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ぐるぐると渦巻く螺旋階段を登ったら……
街歩きに宮殿めぐり、教会や美術館見学と、目に映るものすべてが美しくて、音楽鑑賞以外の時間はじっとしていられないウィーン観光。
特に、初めて訪れた際はなおさらです。かくいう私も、毎日2〜3万歩ほど歩き回っていました。
ここ、ゲルストナー(Gerstner)は、そんな旅行者の高揚した気持ちを落ち着かせながらも「ウィーンに来ている」ことを再確認させてくれる、とてもラグジュアリーなカフェです。
歩き疲れ、水を吸った綿のように重い足を2階へ運ぶと、待っているのはビロード調の肌触りのいいソファー。
深く腰を沈めると、ウエイターが素早くメニューを手渡してくれます。
スイートなケーキと、リキュールの効いたオーストリアらしいコーヒーをオーダーしたら、室内の装飾を眺めながらしばらくはぼうっと休憩。
待つことものの10分足らずで、すべてのメニューが揃いました!
サーブされたデザートを素早く記念撮影したら、ケーキを大きく切り分けて、ぱくり。
わぁ、甘くて美味しい……。
鼻に生クリームをつけながら、ほのかにあたたかいコーヒーで口の中の甘みを一度リセットします。
体にじゅうぶんな糖分がまわったら、窓の外の景色を眺める余裕も生まれます。
外に目をやると、目の前にはウィーン国立歌劇場が!
実は特等席だったことに喜びを噛み締めつつ、再び、甘いケーキを頬張ります……。
ゲルストナー(Gerstner)はどんなお店?
1847年創業のゲルストナーはオーストリア王室御用達の老舗カフェです。
トデスコ宮殿内にお店を構えています。
地上階はテイクアウトのケーキやチョコレート、箱に入ったお菓子を販売しているショップ。
1階(日本でいう2階)には、カフェ&バー、2階には豪華な内装のレストランがあります。
私たちは今回、1階のカフェを利用しました。
ケーキは10種類ほどから選ぶことができます。
店員さんに「オーストリアのケーキはどれ?」と尋ねて、「Sachertorte(=ザッハートルテ)」と「Haustorte」チョイスしました。
このあと、「ウィーンでザッハートルテといえば」の「ホテル・ザッハー」と、「デメル」でもザッハートルテを食べたのですが、ゲルストナーのザッハートルテはその2店舗と比べると、少し甘めのテイスト。
チョコレートケーキに、アプリコットのマーマレードがサンドされています。
ざらりとした甘いチョコレートのコーティングも、ザッハートルテらしい。あぁ、本場だ!
疲れた体と脳に、しっかりお砂糖が行き渡ります……。
「Haustorte」はアーモンドのバタークリームとチョコレートクリームに、スライスアーモンドが混ぜ込まれています。トッピングにもたっぷりのチョコレートが。チョコ&ナッツ好きにはたまらない一品です。
一口食べると、ふわふわしたクリームの甘みがじんわり口の中に広がります。
地上階のショップにはシシィの愛したスミレ菓子や、チョコが目白押し
地上階にはテイクアウトのケーキやチョコレートのほか、お土産にもぴったりな商品が所狭しと並べられています。
ゲルストナーは「スミレの砂糖づけ」でも有名です。
スミレの砂糖づけとは、その名の通り、スミレの花びらをアカシアのはちみつと砂糖で固めたもの。ふんわりやさしい花の香りがするお菓子です。
シシィの愛称で知られるオーストリアの皇妃エリザベート(1837~1898年)の好物だったと言われています。
砂糖づけ以外にも、店内にはスミレの花びらが閉じ込められたホワイトチョコレートも!
ショーウィンドウには、たくさんのボンボンショコラやトリュフ。
オーストリアのケーキやチョコは、カラフルなものが多くて可愛いなぁ。
カフェを利用する時間がなくても、ホテルに持ち帰って食べるのも楽しそうです。
アイスクリームが美味しい!
個人的に、ゲルストナーでトライしてほしいのがアイスクリームです。
フルーツ系やヘーゼルナッツなどのナッツ系フレーバーなど、いろんなお味のアイスが並んでいます。
私たちがチョイスしたのは、「セモリナ(上)」と「フランボワーズ(下)」。
セモリナとは、そう、小麦です!
セモリナは、お味自体はミルクをベースに、ベリー系の果肉がミックスされています。
ただ、セモリナが配合されている分、ふつうのミルク味とは異なって少しもったりとした食感です。ジェラートのような、トルコの伸びるアイスのような、変わった舌触りがおもしろいアイスクリームでした。
フランボワーズは、つみたてのようなフレッシュなベリーの酸味が弾けます。
果実をそのまま丸かじりしているようなジューシーさが、しばらく後を引いて忘れられない味となりました。
ウィーンには魅力的なカフェがたくさんありました。
次回以降、ホテル・ザッハーやデメルについてもまとめます!
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