アントワープ市庁舎

2022年、「ヨーロッパで見つけたクリスマス」と題し、およそ3週間ほどかけてルクセンブルク、ベルギー、オランダの順でクリスマスマーケットを巡ってきました。

ルクセンブルクのクリスマスマーケットについてはこちら
【ルクセンブルク】ちいさな国の4つのクリスマスマーケットをめぐろう

「ヨーロッパで見つけたクリスマス」については、Twitterに最新版が残っているのでよければチェックしてください
#ヨーロッパで見つけたクリスマス

計12都市、18ヶ所のクリスマスマーケットを回ってきた中でも、お気に入りのひとつが本記事のアントワープのマーケットです。



アントワープってどんな街?

写真中央に見える塔は聖母大聖堂

アントワープ(Antwerpen)はベルギー北部に位置するフランダース地方の都市。
首都ブリュッセルから、ICで約40分ほどで到着します。

アントワープ中央駅

20種類以上の石材を組み合わせて造られたアントワープ中央駅や、アニメ『フランダースの犬』のクライマックスで登場した「聖母大聖堂」など、観光名所も多い街です。

アントワープについて、詳しくはこちら
【ベルギー】美しい中央駅や聖母大聖堂も!アントワープ1day欲張りプラン

聖母大聖堂の内部


キラキラ! アントワープのクリスマスマーケットマーケット

ライトアップされたアントワープ市庁舎

そんなアントワープでは、毎年12月初旬から1月初旬ころまでクリスマスマーケットが開催されています。
マーケットがある場所は、市庁舎前のグローテマルクト広場(Grote Markt)、ステーン広場(Steenplein)、市庁舎からステーン広場へ続くまでの道、フルン広場(Groenplaats)です。

グローテマルクト広場

マルクト広場のマーケットには巨大ツリーも出現!

なかでも、心が躍るのはマルクト広場のクリスマスマーケット。
1561年から65年にかけて建てられた市庁舎や、周囲のギルトハウスが美しくライトアップされます。

小さな電球があしらわれた広場周辺の建物

窓や建物を縁取るようにイルミネーションが施され、歴史ある広場の雰囲気を繊細に演出しています。
木製の屋台や、カラフルなクリスマスピラミッドもキュートです。

きらびやかすぎず、かわいらしい雰囲気があるこのマーケットが気に入って、私は16時台、17時台、18時台と時間を変えてうろうろしてしまいました。

16時ころのようす
17時ころのようす
18時ころのようす

お店の人に「さっきもいなかった?」と声をかけられたり。

人の家のワンコの写真をひたすら撮ったり。

ワンコにポージングさせてくれる飼い主さんもいたり。

ポージングワンコ


マルクト広場のクリスマスマーケットのエントランスを出て、右手に進めば、こちらにもいくつか屋台が並んでいます。

キラキラのアーチ
ベルギーと言えば! ワッフルの屋台も

かおりにつられて、ルクセンブルクのクリスマスマーケット同様、ハンバーガーをゲットしてしまいました。

ソースはケチャップやマヨネーズのほか、サムライソース(?)を選ぶことができました

ふだん日本でもそれほどハンバーガーを食べるわけでないのに、ご当地メニューでもないのに、巨大パティにつられて思わず買ってしまうベネルクスのハンバーガーたち……。


ステーン広場

屋台が集中しているのはステーン広場

そのまま道を進めば、川辺にあるステーン広場に到着します。
こちらのマーケットにはベルギーのお菓子はもちろん、トルコ菓子のお店やチーズ屋さんなど、たくさんのお店がありました。


フルン広場

フルン広場からも聖母大聖堂の姿がちらり

来た道を戻り、マルクト広場を超えてさらに進むこと5分ほどで、フルン広場に到着します。

ルクセンブルク、ベルギー、オランダ、いろいろ回りましたがもっともムーディなアイススケートリンクでした

広場の中心には大きなアイススケートリンクが。
リンク内にも電飾が施され、とってもきれいです。

聖堂前のクリスマスツリー

クリスマスマーケットではありませんが、グローテマルクト広場とフルン広場の間くらいにある、聖母大聖堂にも大きなツリーが出ています。

日が落ちた後もきれいです

ライトアップ後は特にきれい。
周辺はお店のあかりがある程度なので、ツリーの明るさがより際立っています。


スペシャリテ「アントワープの手」をお土産に

あまいかおりさそわれて

グローテマルクト広場のクリスマスマーケットを訪れたら、広場の目と鼻の先にある「Philip’s Biscuits(フィリップスビスケッツ)」にも立ち寄ってみてください。

チョコレートの取り扱いもあります

フィリップスビスケッツはアントワープに2店舗、アントワープの南に位置する街メッヘレンに1店舗のお店を構えているビスケットショップ。
アントワープ内の工房でつくられたフレッシュなビスケットやチョコレートなど、お土産にぴったりなお菓子を購入することができます。

スペシャリテは「アントワープの手」という、手の形をしたビスケット

私自身、3缶も購入してしまったのが「アントワープの手*」というビスケット。
バタービスケットに、アーモンドスライスがトッピングされています。

*アントワープにはとある伝説があります。

昔、シュケルデ川沿いにアンティゴーンという巨人がいて、川を通る通行人に重い税を課していました。
しかもその巨人は、税を払わない者の手首を切り取って捨てていたそうです。みんなが困っていたところ、ローマ軍のブラボーさんがこの巨人を成敗し、巨人の首と右手を切り取って川へ投げ捨てたのだとか。
巨人の手(=ant)を切り取って投げた(=werpen)ことが、アントワープ(=アントウェルペン)の名前の由来になったと言われています。
この伝説から、アントワープではその手を模したチョコレートやクッキーがお土産の定番となっています。

バターのあまいかおりが漂うビスケットです

お店で試食させてもらったとき、想像以上の美味しさにびっくりしてしました。
サクサクのビスケット生地に、一口食べた瞬間に口いっぱいに広がるバターとアーモンドの味わい。
バターの風味が本当に強くて、食べ終わったあともしばらく指からその風味が消えないんです。

ボックスに入ったものはプレゼントにもぴったり

ただ、保管環境にはくれぐれもお気をつけくださいませ…。
賞味期限は購入から2か月ほどあるのですが、日本とヨーロッパでは湿度が違う。
ベルギーではあんなにサクサクだったクッキーが、日本に持ち帰ったとたんに湿気を帯びます。

ボックスを開けると、キュートな缶がお出まし。聖母大聖堂をモチーフにしたイラストが描かれています

ベルギーに限らず、ヨーロッパで買ったものにありがちなのですが、添加物不使用であったり、シリカゲルといった乾燥剤が一緒に入っていなかったりすることが多々あります。
そのため、完全密封されていない箱や缶入りタイプの焼き菓子類は、風味が落ちてしまいがち。

たとえ冬場でも日本はヨーロッパより湿度が高いので、購入後は消費期限よりも早く食べてしまうか、シリカゲルを箱に入れておくなどして(私はこれ)、工夫をすることをおすすめします。

多少しけってしまっても、おいしいんだけどね

ふだん、スイーツはコーヒーと一緒にいただくことが多いのですが、バターのコクがしっかり味わえるこちらは、冷たい牛乳をお供にして楽しんでいます。

フィリップビスケッツ公式サイト

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