アングランパはどんなお店?

「UN GRAND PAS (アングランパ) 」はさいたまスーパーアリーナからほど近い場所にお店を構えるパティスリー。
地元の人はもちろん、他府県からの来客で連日お店は大混雑しています。

写真左『フィグ』、右『オペラ』

シェフパティシエの丸岡丈二さんは、本場フランスでの修行経験をお持ち。
東京尾山台にある、フランス菓子のパイオニア的存在と言われる「AU BON VIEUX TEMPS(オーボンヴュータン)」でも9年間研鑽を積まれています。

『タルト シトロン』

その高い技術から、雑誌や専門誌でもお店や商品が取り上げられることも多数。
日本航空のファーストクラスで焼き菓子を提供したこともあるのだとか。

先述の通り、アングラパさんはいつ訪れてもだいたい行列ができているので、お伺いする際は少し覚悟を要します。笑

『ポンヌフ』

休日は、30分以上並ぶことはざらにあります。
真夏には日傘と水、寒い日にはマフラーと手袋が必須アイテムです。

そんななが〜い列に並んでいる間、ふと、あまいバターの香りが鼻先をくすぐることがあります。

その瞬間だけは、うだるような暑さも指のかじかみも忘れ「あぁ、今日は何を食べようか」と、胸の中がふくふくと期待でいっぱいになります。

アングランパでおすすめのプチ・ガトー


個人的に、アングランパさんのプチ・ガトーで最も好きな商品は『フレジェ』。
イチゴとクレームムースリーヌ(カスタードにバタークリームを合せたクリーム)がピスタチオの生地でサンドされています。

まず、このクレームムースリーヌが美味しさといったら!

まるで、バターをまるかじりしているようなコクがあるんです。
例えるなら、冷蔵庫から取り出して少しだけ室温に戻した際、まだちょっとだけひんやりしていながらも、角がとれて香りが引き立ったバター……。

こっくりしたバタークリームは重くなりがちですが、その余韻をジューシーなイチゴが断ち切ります。
一口食べた瞬間から、じゅわじゅわっと広がるイチゴの甘みも最高。

イチゴが美味しい季節のみの販売ですので、遭遇したらぜひお確かめください。
ケーキ全般に言えることかもしれませんが、冷蔵庫から取り出してすぐに食べす、ちょっとだけ室温に戻してからいただくと、よりお口の中でのマリアージュを楽しめますよ◎

次に好きなのが『フィグ』。
フィグ(=いちじく)をかたどった表面の生地は、ピスタチオのマジパンでできています。

私、お菓子のなかでもマジパンはちょっぴり苦手なんです。
アーモンドと砂糖が練り合わさった際に放たれる、あの独特な香りが受け付けられないことがあるのですが(素材としてはどっちも大好きなのに!)、こちらはピスタチオを使用しているためか、豆の香りと香ばしさしか感じられない。お、美味しい。

ほろりとした食感のマジパン生地の中には、アーモンド生地とレーズンのラム酒漬けがたっぷり。
全体的にさっくりした舌触りで、ケーキというよりお菓子、という印象を持つ人が多いかもしれません。

ブラックコーヒーととてもよく合います。

『メレンゲシャンティキャラメル』もぜひ試してほしいアイテムです。
ほろ苦く、香ばしいキャラメルクリームと、しゃりっとほどけるあまいメレンゲの組み合わせがたまりません。

どれくらい香ばしいかって、「え、誰か、私の口の中でキャンプファイヤーやってる?」ってくらい。笑

一人で10個ほど余裕で食べられそうなくらい、軽い食感のお菓子です。
このクリームをソフトクリームにして販売してほしい……。

『ミルフィーユ・オ・フランボワーズ』もおすすめです。
表面のパイ生地はキャラメリゼされています。

ただでさえパリパリなパイ生地がキャラメリゼされるとどうなるか。パリパリを通り越してバリバリになるわけです。
こっくりしたクリームと、フランボワーズの酸味も相性バツグンです。

『ビスキュイオフリュイ』はふわふわのスポンジ生地に季節のフルーツがサンドされています。
このときはイチゴ、バナナ、キウイ、ブルーベリーでした。
口の中でしゅわっとなくなってしまうほど軽やかなスポンジと、ミルク感のあるクリームが美味。

そのほかにもいろんなプチ・ガトーがあるので、ぜひいろいろ試してみてください。

焼き菓子の購入はマスト!

プチ・ガトーも美味しいのですが、アングランパさんを訪れたのなら絶対に食べてほしいのが、焼き菓子です。
特に、袋に包装されているものではなく、ケーキのショーケースの上に並べられている少し大きめのタイプのお菓子をお買い求めください!

その中でも、『ガトーバスク』は必食中の必食です。

ガトーバスクはシェフがフランスのバスク地方で学んだというスペシャリテ。
つややかに光るガトーバスクを、ぜひとも「大きな一口」で食べてみてください。
ザクっと生地がほころびたら、中から甘酸っぱいさくらんぼのコンフィチュールが溢れ出てきます。

しっかり焼き込まれた生地に使用されている粉は、独自の配合でつくられた自家製粉なんだとか。
ザクザクでもない、さくさくでもない、生地のつぶをしっかり感じられる独特の食感がたまらない一品です。
後を引く濃ゆいバターの香りも最高。

正直、一度このガトーバスクを食べたら、ほかのお店のものが物足りなくなってしまうかも……?
これを毎日おにぎり感覚で購入して、歩きながら頬張れるくらいにブルジョワになりたい……!

外はカリッと中はもっちり食感の『カヌレ ド ボルドー』は、カヌレ好きも納得の商品。

そのほかの「袋に入っていない系」の焼き菓子は日持ちが2〜3日ですが、カヌレだけは当日中とのこと。
外のカリッとした食感が、翌日になるとしっとりしてしまうからだと思われます。

マロングラッセとキャラメルで味付けされたくるみが『アルブル』も大好きです。
さっくりほろほろとほどける生地は、バターのゆたかな風味が感じられます。
表面はおさとうでおめかしされています。
マロングラッセとくるみ、タルト生地の異なる食感が楽しくて、バクバク食べてしまいます。

一見地味(失礼)な『ピニョン』も絶品です!
表面には松の実がたっぷり。中にはフランボワーズのジャムが入っています。
こちらもサクサク食感とバターの風味がたまりません。

『ポンヌフ』はフランスを代表するお菓子のひとつ。
パイ表面の十字の飾り付けは、フランスのセーヌ川に架かる橋「ポンヌフ」をかたどったとされています。

かわらしい見た目に愛着がわいちゃうポンヌフ。
写真のように、ポンヌフはパイの表面が赤と白で飾りつけされています。

一つひとつ手作業で飾り付けているんだなぁと思うと、職人さんはこのお菓子のデザインを考えた人を恨んだりしないのだろうかと思ったり。

手作業といえば、『プティフールドゥミセック』(写真左)もすごいんです。

黒いボックスに9種類、計12個のちいさなお菓子が宝石のように敷き詰められています。
箱を開けた瞬間、「わぁ」と感嘆の声がもれてしまうこと必至。

粉砂糖がかかったもの、シロップ漬けされたもの、ナッツやフルーツがあしらわれたものなの、ひとくちサイズの世界なのに風味や食感もさまざま。

ギフトとして贈っても、とっても喜んでもらえますよ◎




2022年7月にはリニューアルオープンされ、アイスクリームなど新商品も増えたアングランパさん。
新商品のアイスはピスタチオ味をいただきましたが、舌に絡みつくような濃厚な味わいで、これもリピート確実だなぁ…。

今後も他府県からたくさんの人が訪れることでしょう。

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