近年日本でも広まりつつある「ガレット・デ・ロワ」。
埼玉県内の人気パティスリー4店舗のガレットを食べ比べてみました!
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「ガレット・デ・ロワ」とは?
ガレット・デ・ロワはパイ生地にクレーム・ダマンド(アーモンドクリーム)が詰まったフランスの伝統菓子です。
フランスでは新年が訪れると街中でガレット・デ・ロワが販売され、1月6日の公現祭(エピファニー)に食べられます。
公現祭はクリスチャンの方々にとっては非常に重要な祭日のひとつ。その日にガレット・デ・ロワを囲んで家族や友人たちが集まり、ともに食するのがフランス流の新年の祝い方です。
「ガレット・デ・ロワがないと新年を迎えた気にならない!」とまで言う人もいるんだそう(現在では6日に限らず、1月中であれば手に入るようです)。
フランス語で「王様のケーキ」という意味を持つガレット・デ・ロワ。
最大の特徴とも言えるのが、その楽しみ方です。
ガレット・デ・ロワのパイ生地の中には、陶器でできた飾り「フェーブ」がひとつ入っています。
そして、切り分けたガレットを集まった人たちで一切れずつ選び、一斉に食するのですが…
見事、隠れたフェーブを引き当てた人はその日の「王様」になれるんです!
そしてその一年は幸運が訪れると言われています。
新年のはじまりに、家族や友達と集まりフェーブをめぐって大はしゃぎ…想像するだけでも楽しそうですよね。
(地方によっては”当てた人がガレット代金を支払う!”なんて場合もあるそうです。汗)
ちなみに、ガレット・デ・ロワは先述の通りパイ生地とクリームのみのシンプルなお菓子ですが、その分職人の技と個性がしっかり出るとも言われています。
フランスのM.O.F.(フランス最優秀技術者)検定試験の課題にもなっているんだとか。
そんなガレット・デ・ロワ、ひとつじゃ食べ足りない!ということで、食倒れライター(今、命名)のツチハシは夫や家族の胃袋をフル動員。
今年は埼玉県内の人気パティスリー3店舗のガレット・デ・ロワを食べ比べしてみました!
以下より、食べた順にご紹介していきます〜!
UN GRAND PAS(アングランパ)
以前こちらでいただいた『ガトーバスク』がとっても美味しくて。
JALのファーストクラスに焼き菓子を提供されていたというご経歴もあり、
「ガレット・デ・ロワも美味しいに違いない!」
ということで、デロワシーズン(?)突入後、まっさきに購入しました。
こんがりつやっとした焼き上がり。
お店へは電話で予約し、受け取りに行きました。
その際、店員さんが「こちらでお間違いないですか?」とガレット・デ・ロワを詰めた箱をパカっと開けてくださったんです。
するとその瞬間、周囲いっぱいにバターの香りが広がり…!!
受け取りには夫とともに伺ったのですが、もう2人ともテンションは爆上がりでございました。笑
(お店の方に微笑ましく見つめられたのが印象的… ←迷惑な客)
アングランパさんのガレット・デ・ロワは、さっくり軽めの香ばしいパイ生地が特徴的でした。
中には、クレーム・ダマンドがたっぷり!
このクリームは、今回食べた3種のなかでもっともアーモンドの風味が感じられ、甘さも控えめ。
夫にはあまり理解してもらえなかったのですが、”お芋のようなほっこりした甘み”を感じました(私は)。
期待していたバターのゆたかな味わい(アングランパさんの焼き菓子は、バターの風味がダントツで強いんです)を口いっぱいに頬張りながら、ひとときの幸せを満喫…。
実はこちら、実家帰省の際の手土産にしていました(12月30日にフライングでいただきました。笑)。
家族みんなで、お手製の手巻き寿司をたらふく食べたあとにいただいたのですが、全然重くない!
ペロリと平らげてしましました。
そしてこのあと別の焼き菓子も…うん、美味しい!
中に入っていたフェーブはこちら。
ジャムの瓶です。かわいい〜!
余談:
フェーブは還暦間近の母が引き当てたのですが、人生初ガレット・デ・ロワかつフェーブだったので、とてもうれしそうでした。
しばらくにんまりとフェーブを眺めていたので、思わずこちらもハッピーな気持ちに。
アングランパさんでは、ガレット・デ・ロワを毎年12月末ごろから販売しているようなので、帰省土産にしても喜ばれるかもしれません◎
ACACIER(アカシエ)
知り合いのフードライターさんに教えていただき購入したのがこちらです。
店頭で購入しようと思っていたのですが、オンラインショップをちら見したところ、在庫わずかとなっていたので速攻注文!
サイズは15cm/18cm/21cmと選べるのですが、18cmしか残っていなかったので、そちらをチョイスしました。
商品到着後、箱を開けた瞬間にお砂糖がこんがりと焼けたあま〜い香り!
きらっきらツヤツヤのパイ生地を見た夫が「宝石みたい!!」とこちらでもテンションが爆上がりでございました。
彫刻かい?と思うほどの美しいフォルム…。
「技」が出ておりますね…。
しっとりしたパイ生地に(商品発送から到着まで、1日のタイムラグがあるからかもしれません。当日はもっとパリパリかも)、クレーム・ダマンドがずっしり!!
こちらのクレーム・ダマンドはラム酒がきいていました。そしてこのクリーム自体も、4つのなかでもっともしっとりしていたかと!
「Ah…フランス菓子」と噛み締めました。笑
お酒の風味+甘さがしっかり感じられるので、ガレット・デ・ロワをプチ・ガトーのように”デザート”としていただきたい方には特におすすめです(4種のなかではもっとも食べ応えのあるガレット・デ・ロワでもありました)!
フェーブは私がゲットしました!
オリジナルの空豆型のフェーブ。うれしいですね!
ちなみに、商品が到着した朝とその日の夜、そして次の日の朝と計3回に分けていただいたのですが、だんだんとパイが落ち着いてきて、中のクリームと合わさっていくようでした。
しっとりしたケークをいただいているようで、これはこれで美味しい。
パリッとした食感を楽しみたいのならお早めに。しっとりしてもOKなら時間をかけていただくのもおすすめです。
Pâtisserie L’Authentiqu(パティスリー ロタンティック)
大好きなパティスリーのひとつ、ロタンティックさんのガレットがこちら!
バターがこんがりした良い香り〜!
一口食べた瞬間、アーモンドのやさしい甘みが口いっぱいに広がります。
アングランパさんのガレット・デ・ロワとは異なる、ふわりとしたアーモンドの風味を感じられます。
おそらく、使用しているアーモンドの種類が違うのだろうなと推測します(個人解)。
パリッとした生地、甘さやクリームのしっとり加減など、とてもバランスが良い!
1ホール食べても、まったく飽きのこないガレット・デ・ロワでした。
食べ終わったあとも、手にバターのあま〜い香りが残り幸せ…!
4種類のなかでもっとも食べやすいといいますか、お子さんも喜んで食べられるのはこちらかな?と感じました。
ケーキって好みがあると思うのですが、ロタンティックさんのケーキって本当にどれもハズレがない…!
絵柄は2種類から選べるようです。
私は電話予約したので選べなかったのですが(聞いたらできたのかも!)、店頭で購入していた他のお客さんが選んでいらっしゃいました。味は変わらないといえど、うれしいサービスですよね!
フェーブはこちら(夫がゲットしました)!
パイナップルはちょっと予想外。でもかわいい〜。
Archalque(アルカイク)
埼玉県東川口エリアで、地元のお客さんに愛されるお店アルカイクさん。
プチガトー目当てで訪れたのですが、たまたまガレット・デ・ロワも販売されており、思わず購入!
アルカイクさんのガレットのパイ生地は、4種のなかでもっともしっとりしたタイプ!
パンでいうデニッシュ生地に近いようなイメージです。
しっとりしたアーモンドクリームからは、ほんのりお酒が香りました。
すごく不思議だったのは、クリームから時折ピーナッツのような香ばしさを感じたこと!
使用されているアーモンドの種類でしょうか。
改めて、ガレット・デ・ロワは本当にシェフによって作り出される味わいが変わってくるのだなと、ひとりで感心。
今回、ケーキカット中に初めてフェーブにナイフが当たってしまいました。。。
気を取り直し、上のパイ層をはがしてフェーブを閉じ込め直しました!笑
コツンとなってしまったフェーブはこちら!(そして私がゲットしました)
かわいいドーナツ、もしくはパリブレストでしょうか。
アルカイクさんは公式HPがないようなので、お店へ行かれる際は定休日などにご注意を!
今回は4つのガレット・デ・ロワを同じ年に食べ比べてみました。
優劣はつけることができません。だってどこも美味しいから!笑
シンプルだからこそ、個性が出るガレット・デ・ロワ。
同年に複数個食べるのはなかなか難しいと思いますので、参考になれますと幸いです!
(ちなみに、こちらでご紹介したパティスリーはどこも人気のお店なので、確実にゲットしたい方は予約がベターかと!)
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